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第2話 【回想編その2】裁縫師となるために
《1147年/--/--/-- 錬磨21才》

俺は謁見の間を後にし、町へ気晴らしに行った。
酒場で酒を煽りつつ、仕官なんて馬鹿らしい、別の国へ仕官しても裁縫師の道が断たれるわけではない…と何度も思ったが、本当に一流の裁縫師となるためには、この国への仕官は避けて通れない道でもあった。
そのためには真言魔術を習得しなければならない。
俺にそんな高等魔術が習得できるだろうか?
正直、ガキの頃から体ばっかり動かしてきたような男だ。頭が良いとはとても言えなかった。



半ば諦め頭を抱えていると、店のウェイトレスが酒の追加を持って俺の席にやってきた。そういえば追加を注文していたっけな。
ウェイトレスは俺の苦悩した様子を心配気に伺っていた。

ウェイトレス
 「どうしました?何処か気分でも悪くなりましたか?」


大通りの本格的な酒場ではなく、一本裏へ入ったところにある大衆食堂のような小さな酒場。そこはなんというかアットホームな雰囲気に包まれていた。このウェイトレスにしてもそうだ。だからだろうか?俺は先ほど仕官時にあったことを包み隠さず語っていた。

ウェイトレス
 「真言魔術ですか?
  んー…それほど難しいってわけでは無いんですけどね。
  この国に暮らしている人なら大抵何かしらの魔法を使えますし。
  でも魔法が肌に合わないって人も確かにいますよね…」


ウェイトレスは俺の話に何やらしばらく考えていたようだが、不意に何かを思い出したように明るい顔を向けてきた。

アリアの酒場

ウェイトレス
 「そうだお客さん。斡旋所のおじさんに今の話を
  もう一度してみてください。確か斡旋所の依頼の中に
  魔法を教えますみたいな内容のが一枚あったはずです。
  この間店で使う食材の調達に出たときに見かけましたから」


斡旋所というのは要するに仕事の仲介所だ。
他人から依頼という形で仕事を請け負い、それを適材適所の人物に仲介し、仲介料をもらうシステムだな。本来は困ったことが起こった国民が、その解決を願って依頼すると思ったのだが。なんでそれで真言魔術を教えるなんて依頼が入ってくるんだ?
俺の不思議そうな顔がそれほど面白かったのか、ウェイトレスは笑いを噛み殺しながら言った。

ウェイトレス
 「えっと確か、この国の魔術水準を上げるとかで、
  国が援助しての活動らしいです。だから費用も一切かかりません」


なるほど、魔法に力を入れているのは、謁見の間の女王の言動からも分かっていた。そういうこともあるのかもしれないな。
俺は注文の酒を一気に煽ると、少し大目の勘定をテーブルに置いて立ち上がった。
ウェイトレスが歩き出した俺におつりを渡そうと付いて来ていたが、俺はそちらを見ずに片手だけを上げ、情報料だと告げて店を出た。

魔法を習得し、この国に仕官する。
俺は明確な目的を見つけ、斡旋所へ向けて強く一歩を踏み出していた。



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テーマ:新ベルアイル - ジャンル:オンラインゲーム

ベルアイル | 01:10:24 | Trackback(0) | Comments(0)
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